夏真っ盛り、旅行先の候補として沖縄と1,2位を争う観光地・北海道。
なかでも道東・知床は、人の手がほとんど入っていない「ありのままの」自然豊かな世界が広がります。
と、知床五湖散策を検討しているそこのあなたへ。
「北海道を骨までしゃぶりつくす」ことをモットーに日々生きている私・スミ子が
2020年の夏、実際に「知床五湖ガイドツアー」に参加してきました。
このあと、異世界感あふれる知床の魅力を全力でお伝えしていきますので参考になれば幸いです。
目次
知床五湖について
知床五湖の概要
道東・斜里町の知床半島に位置する、周囲を原生林で囲まれた5つの湖の総称です。
「知床八景」として有名な景勝地であるだけでなく、知床五湖の背後には雄大な知床連山が立ち並び
四季折々の美しさを望むことができるため、年間を通して人気の観光地となっています。
知床五湖の歩き方
知床五湖を散策する際には、2種類の歩き方があります。
その①:「高架木道」を歩く
高架木道は、知床五湖散策の入り口である知床五湖フィールドハウス~一湖までを散策することができるルートです。
「あんまり時間がないから、知床五湖はちょっとかじるくらいでいいわ!」という人や、
車いすやベビーカーを利用している人におすすめ。
「高架木道」散策のポイント
・全長1.6㎞の往復コース
・所要時間は往復で約30分)
・五湖のうち、見ることが出来るのは一湖のみ
・木道は全てスロープになっているので、車いすやベビーカーでも安心
・木道には電気柵(7000ボルト)が整備されているのでヒグマが突進してきても安心★
その②:「地上遊歩道」を歩く
原生林に張り巡らされた歩道(といっても道なき道感がすごい)を散策するルート。
歩道に沿って進めば、五湖の美しい景色を堪能できるだけでなく、時期によっては様々な動植物を目にすることが出来ます。
五湖全てを見ることが出来る「大ループ」(全周3.0㎞)と、
一湖・二湖のみを見ることが出来る「小ループ」(全周1.6㎞)の2つのルートがありますが、
地上遊歩道は「利用できる時期」と「条件」が決められています。
「地上遊歩道」散策ポイント
開園~5月9日:植生保護期(春)
・申請書を記入し、レクチャーを受けた人のみ自由に散策可能
・雪の状況によっては長靴の装着が必要
5月10日~7月31日:ヒグマ活動期
・ヒグマ繁殖期のためヒグマの活動が活発。遭遇する危険性があるため、知床五湖認定ガイドによるツアー(有料)でのみ、散策が可能
・ヒグマの目撃情報があった場合は、ツアーが中止になることも
・大人一人当たりのツアー料金(目安)は、 小ループ:3,000円/大ループ:4,500円~5,300円
8月1日:植生保護期(夏)
・申請書を記入し、レクチャーを受けた人のみ自由に散策可能
※2020年10月1日~閉園までは、地上遊歩道改修工事のため大ループは利用不可
※新型コロナウイルスの影響により、一部運用方法変更あり
今回私は、「ヒグマ活動期」のガイドツアーに参加してきました。
どうせならヒグマ見たいなあ~~~
知床五湖ガイドツアー参加前の準備
ガイドツアーへの申し込み
7月某日。
仕事に疲れ、「人間なんてみんなクソだ・・・」とすさんだ心でお酒を飲んでいるとテレビで知床の特集が。
忙しいのに「それ今じゃなくない?」という仕事を平然と振ってくる上司、
「うちの息子なんかどうかしら~?」と、独身の息子を勧めてくる職場のお姉さま。
日頃のストレスを忘れて大自然の中で全裸になりたい・・・
ところですが、全裸になるといろいろと面倒なので、取り急ぎ次の休みを利用してガイドツアーに参加することを決めました。
今回、ガイドツアーを申し込んだのは「SHINRA」さんの「知床五湖ガイドウォーク!」
シンラ(知床自然ガイドツアー株式会社)
公式サイトから、参加希望日・ツアー時間・当日のアクセス方法を選択して申し込み完了。
長期休みなどには早い時期に予約がいっぱいになることもあるのでご注意を!
知床五湖ガイドツアーの所要時間・料金
所要時間
SHINRAさんで開催している知床五湖ガイドウォークは、1回約3時間のツアーになります。
「えっ?!3時間も歩きっぱなし?」
と思うかもしれませんが、ガイドさんの説明を聞きながらゆっくりと景色を眺め歩くツアーなので、体感はあっという間です。
料金
料金は 小学生:2,600円 中学生以上:5,100円 です。
ツアー終了後の現地払いですが、事前に申請していればカードでの支払いも可能です。
道内在住の方は「どうみん割」が使えます!
「知床五湖ガイドウォーク」は、2020年7月10日より開始の「どうみん割」対象ツアーです。
小学生料金は割引対象外ですが、中学生以上は5,100円⇒3,500円に割引されて
めちゃめちゃお得なので、道内在住の方はぜひどうみん割をご利用あれ!!
ガイドツアー参加時の服装
ツアーの予約が確定すると予約確定連絡のメールに「ツアー参加時の服装」についての記載がありますので、確認してください。
今回、私が7月末に参加した際は
・帽子
・Tシャツ
・上着:7月~8月は半袖のみでもOKですが、薄手の上着があると安心
・長ズボン:急な段差を昇降することもあるので、ジーパンは向かない
・運動靴
という装備で参加しました。
気温が高い日は半袖のみでも大丈夫ですが五湖周辺は蚊が多いため、
薄手のパーカーやマウンテンパーカーを着用すると安心。
持ち物・あると便利な物
持ち物についてもメールに記載があります。
また、実際に参加してみて「これはあると便利・・・!」と思ったものが次の通り。
・日焼けどめ:晴れている日はかなり日差しが強い!
・虫よけスプレー:かなり蚊が多いので、虫に刺されたくない人は必須。
・双眼鏡:遠くの景色や水辺の動植物などを見るときに活躍
・タオル:暑い日はかなり汗かきます。
蚊に刺されるのが嫌なのでずっと虫よけスプレーを振りかけながら歩いていたのに
なぜか私ばかり虫が寄ってくる。なぜなのか・・・・・・
「知床五湖ガイドツアー」を全力でおすすめする理由3選
その①:何より【安心・安全】
今回私がツアーに参加した時期は7月末、絶賛「ヒグマ活動期」。
ヒグマ活動期は、認定ガイドの引率によるツアーでしか地上遊歩道に立ち入ることが出来ません。
また、ツアー開始前に約10分ほどの「ヒグマ活動期に森に立ち入るということ・ヒグマの危険性」についてレクチャー動画を視聴しなければなりません。
が、このレクチャー動画のヒグマが怖い。これから我々はヒグマの住処に立ち入るのだ・・・という覚悟が決まります。
(動画に出てくるガイドさんがジャンボ白田に似ているなあと思いながら、ヒグマの恐ろしさを知る)
動画視聴後は、近日発生したヒグマの目撃情報をマップ上で照らしながら確認します。
「昨日はツアーのコース上にヒグマの親子がいたため、その後のツアーが全部中止になったんですよ~」
なんてこともザラにあるとか。
毎日のように目撃情報があるこの季節、ヒグマと接近してしまった場合の対処方法を心得ているガイドさんがついていてくれるのはとても安心です。
実際、ヒグマとの遭遇による事故が過去一度も起きていないというのが【安心・安全】の証ですね。
その②:非日常な世界で、忙しい日々を忘れられる
ツアーが始まり森の中に入ると、とにかく静か。
日頃身の回りにあふれる生活音が一切ない世界はまさに非日常でした。
目を閉じれば草木のさざめきや鳥のさえずり・川のせせらぎが静かに聞こえる、音のソノリティワールド全開。
しょーもない上司や煩わしい人間関係、日頃のストレスを忘れてゆっくりのんびり過ごすことができる時間は心の浄化にもなりました。
その③:体力に自信がなくても楽しめる
前述したとおり、ツアーは約3時間のコースですがゆっくり景色を楽しみながら回るので体力に自信がない方でも十分楽しめます。
とはいえ、夏場は気温が30度近くまであがることもあるので飲み物は必須!
(動物を誘引してしまうので、持ち込めるのはお水とお茶だけです)
まとめ:一生に一度は絶対に訪れたい!最高のツアーでした
見える景色が天気に左右されることはあれど、そこにある自然や植物・知床五湖に暮らす動物は変わりません。
「なぜこの植物はこの場所に生えているのか?」
「自然豊かな世界自然遺産を守っていくために私たちが出来ることは?」
など、知床五湖の生い立ちから様々な動植物の豆知識など、様々なことを知ることが出来ました。
人口よりヒグマが多い知床五湖。
「一生に一度は行く価値あり!」と声を大にして伝えたい・・・
ゆったりとした時間を過ごすことが出来るツアーにぜひみなさんも参加してみて下さい。